【IBD】レミケードと体重コントロール【効果維持のために】

今日は体重とレミケードとのお話しをしたいと思います。

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適正体重って?

適正体重 = 身長(m)×身長(m)×22です。

筆者の場合は身長168cmなので、1.68(m)×1.68(m)×22 = 62.1kgが適正体重です。

日本医師会に、適正体重を自動で計算してくれるページがあったので、載せておきます(参照:日本医師会

健康づくりに

適正体重を目指すことは疾患の予防のために重要とされています。

体重が増えすぎるといわゆる生活習慣病のリスクとなります。

BMIが22になるときの体重が標準体重で、最も病気になりにくい状態であるとされています。25を超えると脂質異常症や糖尿病、高血圧などの生活習慣病のリスクが2倍以上になり、30を超えると高度な肥満としてより積極的な減量治療を要するものとされています。

厚生労働省 e-ヘルスネット

また、逆に体重が減りすぎると低栄養から免疫力の低下や筋力低下、寝たきりといったリスクが高まります。

病的な「やせ」のことを「るい痩(るいそう)」と呼びます。「るい痩」の場合、ベースに低栄養状態があることがほとんどです。低栄養が進むことによって、筋肉量の減少のほかにも倦怠感などの症状や貧血、血圧低下、浮腫、創傷治癒遅延(傷が治りにくくなること)、免疫能の低下などが起こります。

公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット

レミケードの投与量は?

レミケードの1回投与量は体重に依存します。

通常の投与量

クローン病(CD)では通常、体重1kgあたり5mgの投与量と定められています。

通常、インフリキシマブ(遺伝子組換え)として、体重1kg当たり5mgを1回の投与量とし点滴静注する。初回投与後、2週、6週に投与し、以後8週間の間隔で投与を行うこと。

レミケード医薬品情報:KEGG

例えば、筆者が上記の適正体重(62.1kg)であった場合、レミケードの一般的な投与量は、62.1(kg)×5(mg)=315mgになります。
レミケードが1瓶あたり100mgなので、おそらく3瓶、300mgの投与になるでしょう。

効果減弱の際の投与量

効果はあるけれど効きが落ちてきた場合は、投与間隔を短くするか、もしくは投与量を増量することができます。

つまり、投与間隔の短縮では、体重1kgあたり5mgで4〜6週間ごと。
また、投与量の増量では、体重1kg当たり10mgで8週間ごと。

なお、6週の投与以後、効果が減弱した場合には、投与量の増量又は投与間隔の短縮が可能である。投与量を増量する場合は、体重1kg当たり10mgを1回の投与量とすることができる。投与間隔を短縮する場合は、体重1kg当たり5mgを1回の投与量とし、最短4週間の間隔で投与することができる。

レミケード医薬品情報:KEGG

筆者の場合

筆者は、炎症が激しかったこともあり、早々から倍量投与を受けています。

仮に、筆者が適正体重(62.1kg)であった場合、レミケードの投与量は、62.1(kg)×10(mg)=621mgになります。
レミケードが1瓶あたり100mgなので、おそらく6瓶、600mgの投与になるでしょう。

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レミケードと体重変化

体重増加

炎症というのはエネルギーを消耗します。
逆にレミケードが功を奏して炎症が静まると、体重が増えてくることがあります。

筆者の場合

筆者の体重は、だいたい58kgあたりで推移していました。
CDの炎症が激しくなるにつれ、体重が55kgへ、そして入院時には52kgに減少しました。
食べると炎症が強くなるし、食べなければ痩せるしという悪循環でした。

入院してレミケードを開始して以降は、CRPも基準値内付近で推移していました。
主治医先生からは「食事も少し赤身の肉を食べたら良いよ」と言われ嬉しかったものです。
鶏肉を中心にですがお肉をしっかり食べるようになり、レミケード開始から3ヶ月で体重が自己最高の60kgに達しました。

裏付け

スウェーデンでの研究によると、レミケード治療を受ける60%の患者さんが、初めの6週間で体重増加を経験すると報告しています。

この体重増加は、血清アルブミンの増加や、CRPの減少と相関していました。
レミケード治療による代謝の変化や、炎症負荷の減少によって、体重が増えたのだろうと考察されています。

Approximately 60% of Crohn’s disease patients experience weight gain within the first six weeks of infliximab treatment. The weight increment correlates with improvements in inflammatory markers and disease activity. The causes of weight gain may be related to treatment induced metabolic changes and reduced inflammatory burden.

Lepp J, Höög C, Forsell A, et al. Rapid weight gain in infliximab treated Crohn’s disease patients is sustained over time: real-life data over 12 months. Scand J Gastroenterol. 2020; 55: 1411-1418.

レミケードと体重コントロールの必要性

以降は体重は60kg弱でしたが、レミケード開始から2年を前にしてCRPが基準値を越えました。

その際に主治医先生から、「体重をあまり増やしすぎないようにね。
レミケードの効果が不足してしまうから」と言われました。
「過去に担当した患者さんで、体重が増えすぎてレミケードの効果が不足したことがあって」とお話されました。

なるほど、と思いました。

筆者の場合

筆者はレミケード投与を、1回600mgで7〜8週間おきに受けています。
これは、10mg/kgで換算すると、60kg相当量になりますね。
ですから、筆者の場合は60kgは越えないようにコントロールするのが良さそうです。

2021年3月の血液検査でCRPが0.73とさらに上昇しました。
腹鳴も強く、小腸狭窄が強くなっているのではと疑っています。
4月の大腸内視鏡検査では大腸粘膜は比較的落ち着いていました。

腹鳴の影響もあって、最近は昼食を取らず、ウィダーにしています。
4月24日、本日の体重が58.2kgで、これくらいが自分にとっては調子いいように思います。
レミ切れも若干緩和されるのではないかと期待しています。

5月のゴールデンウィーク明けに診察があるので、CRPがどうなっているか、大腸内視鏡検査を受けて治療方針に変更はあるのか、どうだろう心配だなといった心境です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

CDでも、治療により炎症が落ち着けば、体重は増えてくるでしょう。あまり増えすぎると、今度は薬剤の量が不足してしまう、というった事態も起こりうるわけですね。筆者も勉強になりました。

今後は58kgあたりで維持できるように、コントロールしていこうと思います。ではまた。

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