クローン病の腸管合併症としては、狭窄、膿瘍、穿孔、瘻孔などがあります。
恐怖をあおる漢字ばかり並んでいますね。
筆者自身は、これらの合併症は普段あまり意識しないようにして生活をしています。気にしていたら不安で、気がおかしくなってしまいまそうで。
ここでは、筆者自身が患っている合併症の腸管狭窄について、体験をまじえて記載したいと思います。
なぜ狭窄になるの?
クローン病は、腸管に炎症や潰瘍を引き起こし、慢性の経過で寛解と再燃とを繰り返します。
炎症や潰瘍は、治癒過程で膠原線維や結合組織に置き換わり、瘢痕(傷あと)になります。
瘢痕は、元々の正常組織とは異なります。腸管であれば、本来の伸展性が低下して収縮をきたし、狭窄を生じます。
簡単には、繰り返す炎症によって腸が硬くなり、収縮することで狭窄を生じるイメージで良いと思います。
狭窄による症状とは
クローン病の腸管狭窄ですが、どのような症状が出るのでしょうか。
狭窄部は、腸管が細くなっているため、食べ物が通過すると腹痛が生じます。
また、ガスが溜まりやすくお腹が張ったり、腸の内容物やガスが狭窄部を通過する際に、「腹鳴」が生じたりします。
他にも、狭窄部に食べ物が詰まったり、普段より多く食べて腸に負荷がかかったりすると、一過性に腸閉塞の症状がでることがあります。つまり、腹痛や嘔気、嘔吐がみられることがあります。
すぐに詰まるの?
筆者は、2003年にクローン病と診断されました。
当時の小腸造影で右下腹部(回盲部付近)の小腸に狭窄があることが指摘されています。
画像上は、鉛筆の芯の太さくらいですから、直径2mmほどの狭窄だったのではと想像します。
ちなみに、通常、小腸の終わりの部分(回盲部付近)の太さは、直径3cmくらいだそうです(参照:おなかの健康ドットコム)。
当時から、右下腹部の違和感や圧痛がありました。けれど、繊維ものの野菜やキノコもそれなりに食べており、特に日常生活に支障の出る程ではありませんでした。
画像上は直径が約ミリになる狭窄とはいえ、内溶物が通過する際は圧力がかかりますから、それなりに伸展するものと思います。
おわりに
この記事では、腸管狭窄の一般的なお話と、筆者がクローン病と診断された当時の狭窄とについて、お話ししました。
腸管狭窄と聞くと、今にも詰まるのでは、、と不安になりますよね。筆者の体験では、腸管は伸展性があるので、そう簡単には詰まらないよ、といえます。
もちろん、詰まりやすい食べ物ばかりを食べていると、閉塞のリスクは高くなると思われます。
さて、その後、筆者の狭窄症状はどうなっていったのか、、、。記事を変えて記載したいと思います。
皆様の参考になりますと幸いです。
前回の記事では、筆者がクローン病を発症した2003年には、右下腹部に腸管狭窄があったことをお話しました。 狭窄はありながらも、日常生活でお腹の張り、嘔気や嘔吐、腹鳴などの症状で困ることなく過ごせていました。 このまま何事もなく[…]