【必見】クローン病とCDAIスコア【アプリで体調管理】

クローン病患者さんなら「クローン病って外見からはわからない」と言われて困った経験がありませんか?クローン病らしく、しんどい時は自分から「しんどいアピールしたほうがいい」とは言っても、、、自分がどれくらいしんどいのかって自分で把握できますか?

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嫌いになった言葉

クローン病になってから嫌いになった言葉があります。最近は、あまり気にしなくなりましたが、「大丈夫?」とか「元気?」って言葉です。クローン病の体調なんて、普通の人に比べたらまずマイナススタートなんですよ。だから、「大丈夫?」とか「元気?」って何基準なのって思いません?

もともと筆者はコミュニケーションは大の苦手です。コミュニケーションが苦手なので、基本、尋ねられた言葉には「はい」か「いいえ」でしか答えられないのです。うまく説明をしようとしてもできません。そんなだから、職場などで「大丈夫?」とか「元気?」って聞かれたら、ウソでも「はい」って答えるしかないんです(笑)。「いいえ」って言ったら大ゴトですよね。しっかりと説明しないといけなくなりますから。

みなさんは病院を受診する際に、主治医先生に正直に全てを話していますか?主治医先生が「最近お変わりないですか?」と問いかけたら、筆者は「はい」と答えてしまいます(笑)。実際は、お腹も痛い時もあるし、狭窄症状もあるのですが。

体調の客観的評価とCDAI

前置きはここまでとして、どうやって自分の体調って評価すればいいのでしょう。筆者は長年、その日の最高体温、排便回数(普通便か下痢便か)、吐き気や腹痛などの自覚症状、を記録しています。それを見返すと、これまでのデータから最近の体調変化がなんとなく理解できるのです。しかし、「客観的」となると、比較できるようにスコアリングが必要です。

少しグローバルな話に広げたいと思います。「難治性炎症性腸管障害に関する調査研究」の報告によると、2009年から2017年のクローン病の研究論文408篇を検討したところ、うち72.9%の論文がクローン病の活動性指標としてCDAI(Crohnʼs disease activity index)を採用していました(参照:『第二版 炎症性腸疾患の疾患活動性評価指標集』)。世界的には、このCDAIがクローン病の臨床症状の評価に、gold standartとして用いられています。

出典:難治性炎症性腸管障害に関する調査研究『第二版 炎症性腸疾患の疾患活動性評価指標集』p.20

みなさんのかかりつけの病院ではCDAI調査票を渡されているでしょうか?筆者の通院中の病院では調査票が渡されていて、直近7日間の記録を次回の受診時に提出することになっています。下記のような内容を記録しています。このデータをもってCDAIを計算すると、直近のクローン病の活動性を知ることができるのです。

筆者が通院している病院のCDAI調査票(1日ずつ直近7日間を記録)
1. 便回数(うち軟便や下痢の回数)
2. 腹痛 0=なし 1=軽度 2=中等度 3=高度
3. 一般状態 0=良好 1=軽度不良 2=不良 3=重症 4=激症
4. 体温37.8度以上

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CDAIスコアを計算してみる

さて、筆者の最近の状態は?ということで、例をあげてCDAIを計算してみたいと思います。筆者自身としては右下腹部の痛みもあるので、正直「あまり良くないな」と思っています。では客観的なスコアとして活動性はどうなのでしょうか。ちなみにCRP 0.73と上昇がみられます。

筆者の提出するCDAI調査票(仮)
1. 7日間の合計 便回数 8回(うち軟便や下痢の回数 1回) スコア:1×2=2
2. 7日間の合計 腹痛 1(=軽度)×7=7 スコア:7×5=35
3. 7日間の合計 一般状態 2(=軽度不良)×7=14 スコア:14×7=98
4. 7日間の合計 体温37.8度以上 なし スコア:0
その他 5. 下痢止めの使用なし スコア:0
  6. 腹部腫瘤疑いあり スコア:2×10=20
  7. ヘマトクリット 45.6 スコア:(47-45.6)×6=8.4
8. 体重 100×(1-58/1.68×1.68×22)=6.6 スコア:6.6×1=6.6

★CDAI=2+35+98+0+0+20+8.4+6.6=170
CDAI:150以下はinactive、151以上はactive(Mild:151-219, Moderate 220-450, Severe 451-)

ということで、筆者も初めて手計算をしてみました。結構大変ですね。ちなみに、現在のところ筆者のクローン病の活動性はCDAI=170で、active(Mild)でした。やはり状態としては少し悪いようですね。今月、大腸内視鏡検査もあるので腸管内炎症がどの程度かはっきりすると思います。少しずつレミケードが効きにくくなってきたのか、仕事の負担が大きすぎるのか、どちらかでしょう。気をつけないといけませんね。

CDAI自動計算ソフト

ちなみにこのCDAIの計算ですが、WEBやアプリを用いれば自動で計算してくれます。下記に紹介する自動計算ソフト①や②はどちらも筆者の手計算と同じ値がでました。

  1. MD+CALC(英語):WEB(登録不要)、iosアプリ(要登録)、androidアプリ(要登録)
  2. クローン病CDAI・潰瘍性大腸炎Mayoスコア(日本語):iosアプリ(登録不要)
  3. Activaid-IBD(日本語):iosアプリ(要登録)、androidアプリ(要登録)

筆者の感想

  1. のWEBサイトであればパソコンでも入力できるので便利です。
  2. はアプリで個人情報の登録なくすぐに使えて便利です。
  3. は今回調べていて筆者もはじめて知りました。個人情報の登録が必要ですが、使える機能は多そうです。毎日の体の状態を入力すると、グラフやCDAIを勝手にダッシュボードに表示してくれるようです。さっそく今日から使ってみたいと思います。その後の経過は筆者のTwitterや記事でまとめていきたいと思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか。体調に不安がある方や、自分の体調をうまく周りに伝えられない方は、一度CDAIスコアをつけてみてはいかがでしょうか。継続して記録したい方は、多機能なActivaid-IBDが便利だと思います。筆者もさっそく今日から利用して記録してみますね。ではまた。

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